「I Believe in Father Christmas」というクリスマスソング和訳|グレッグ・レイク

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I Believe In Father Christmas

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姫路市にある英会話教室Real English Now! Himeji 事務局ブログです。

 

今回は、1970年代の曲なんですが、ネイティブの間では有名な「I Believe in Father Christmas」というクリスマスソングをご紹介します。歌詞の和訳(意訳)もしています。

 

歌詞の和訳(意訳)について
別の記事でもお伝えしていますが、翻訳機を利用すると「直訳」となって、単語の意味自体は合っていても、普段使わない言葉に変換されたり、本来とは違う意味で変換されることがあります。

 

翻訳しただけでは意味がわかりにくい歌詞については解説も交えています。

 

最後にオフィシャル動画を2つ貼っておきますので、よかったら聴いてみてください。

 

この作品は3人のミュージシャンによるもの

先生
とても懐かしい曲だね。何度聴いても感動で自然に涙が出るよ。

作曲したのはイギリスのミュージシャンであるグレッグ・レイク(1947-2016)、作詞はピーター・シンフィールド(1943-2024年11月14日)。つい先日お亡くなりになりました。

このお二人はプログレッシブロックバンドのキング・クリムゾンのメンバーとしても活躍していました。キング・クリムゾンは先生が大好きなバンドのひとつです。

この作品にはもうお一人、クラシック音楽の作曲家であるロシア人のセルジィ・プロコフィエヴが書いた曲が使われています。(セルジィ=セルゲイ)

ヴァースの後(歌詞と歌詞の間)のインストゥルメンタル(楽器だけの部分)はセルジィ・プロコフィエヴが作曲したもので、グレッグ・レイクのバンド仲間であるキース・エマーソンのアイデアで、そのメロディーを取り入れています。

 

グレッグ・レイクがこの曲に込めた思い

「I Believe in Father Christmas」は、クリスマスの時期になると流れるためクリスマスソングと言われていますが、実はグレッグ・レイクは、クリスマスの風習が商業化することに反対して作った曲であると話しています。

 

本来クリスマスというのは、クリスマス・スピリットや家族愛を大切にする行事からです。

 

グレッグ・レイクは子供のころ、「クリスマスの本当の意味は何なのか?」をずっと考えていました。その意味を理解して皆に伝えていくまでの思いを「子供の視点で」曲にしています。

 

欧米では幼いころからクリスマス・スピリット(クリスマスの心・気持ち)を大事にするように育てられます。

 

歌詞は詩的に綴られていて、全体的に通して見ると、とても深い意味をもった作品です。

 

1番(1ヴァース)では「大人たち(世間)がクリスマス・スピリットを子供たちに教え」

 

2番(2ヴァース)で「子供たちはクリスマスの本当の意味、本物のクリスマス・スピリットというものを納得するまで考えそして完全に理解し」

 

3番(3ヴァース)で「クリスマスの本当の意味、本物のクリスマス・スピリットを伝えていく」

 

という内容で描かれています。

 

※「Father Christmas」とはサンタクロースのことでイギリスではそう呼びます。

 

クリスマス・スピリットとは

クリスマス・スピリットとは、自分に与えられたすべてのことに感謝して、誰でも幸せにクリスマスを過ごせるように、「分かち合う心」を大切にする精神のことです。

習慣として、クリスマスでは外出せずに、特別な料理を作って家族や友人と家で過ごすことが多いです。

 

特別な料理

[caption id="attachment_4425" align="aligncenter" width="600"] カナダに住む従兄弟が作ったターキー料理[/caption]こんにちは、姫路市にある英会話教室Real En[…]

ターキー料理

 

I Believe in Father Christmas【歌詞の和訳(意訳)と解説】

I Believe in Father Cgristmasのイラスト

和訳(意訳)

1番(1ヴァース)
クリスマスには雪が降り
地上に平和が訪れるというけれど
そうはならず涙のベールのように雨が降り続いた
あるクリスマスの朝を思い出す
冬の光と遠くで聞こえる聖歌隊
鐘の音とクリスマスツリーの香り
瞳はtinselと暖炉の炎できらめいていた

♪この部分にセルジィ・プロコフィエヴ作曲のメロデーが使われている♪

2番(2ヴァース)
イエス・キリストのことを信じるまで
誰もがクリスマスの心を語り
聖夜の歌を聴かせた
そして僕はサンタクロースを信じ
期待に満ちた目で夜空を見上げた
夜明けの光にあくびで目が覚める時
サンタクロースの姿を通して本物のクリスマス・スピリットを見たんだ

♪この部分にセルジィ・プロコフィエヴ作曲のメロデーが使われている♪

3番(3ヴァース)
希望に満ちたクリスマスになりますように
素晴らしい年になりますように
すべての苦悩と痛みと悲しみが心から消え去り
あなたの歩む道が開けますように
クリスマスには雪が降り
地上に平和が訪れるという
平和な世の中だと言えなくてもクリスマスに祝福を
それぞれにふさわしいクリスマスになるだろう

解説付き

1番(1ヴァース)
“They said there’ll be  snow at Christmas
They said there’ll be peace on earth”
クリスマスには雪が降り

地上に平和が訪れるというけれど

“But instead it just kept on raining
A veil of tears for the virgin birth”
そうはならず涙のベールのように雨が降り続いた

“I remember one Christmas morning
A winter’s light and a distant choir”

あるクリスマスの朝を思い出す
冬の光と遠くで聞こえる聖歌隊

“And the peal of a bell and that Christmas tree smell
And their eyes full of tinsel and fire”

鐘の音とクリスマスツリーの香り
瞳はtinselと暖炉の炎できらめいていた

※tinselというのは金ぴかのリボン飾り

 

2番(2ヴァース)
“They sold me a dream of Christmas
They sold me a silent night
And they told me a fairy story
‘Til I believed in the Israelite”
イエス・キリストのことを信じるまで
誰もがクリスマスの心を語り
聖夜の歌を聴かせた
解説:
「sold me」は「納得するまで」という意味。直訳は「売った」ですが、ここでの意味は「納得する」です。
「the Israelite」はイエス・キリストのこと。それ以外には訳さないです。

 

“And I believed in father Christmas
I looked to the sky with excited eyes”
そして僕はサンタクロースを信じ
期待に満ちた目で夜空を見上げた
解説:
「father Christmas」はサンタクロースのことですが、元々聖人ニコラスのこと(4世紀頃実在した人物)。
意味的には「クリスマス・スピリット」のことです。

 

“That I woke with a yawn in the first light of dawn
And I saw him and through his disguise”
夜明けの光にあくびで目が覚める時
サンタクロースの姿を通して本物のクリスマス・スピリットを見たんだ
解説:
disguiseは仮装(変装)のことですが、ここでの意味は、サンタクロース(の格好をした人)を見たけれど、その姿の内にある「本物のクリスマス・スピリットを見た」「本物のFather Christmasを見た」「本当のクリスマスの意味を理解した」という意味です。歌の中でこの部分が一番重要な意味を持っています。
※「I saw him and through his disguise」は文法的にはandがここに入るのはおかしいですが、メロデーに合わせるために入れたようです。

 

3番(3ヴァース)
“I wish you a hopeful Christmas
I wish you a brave new year
All anguish, pain and sadness
Leave your heart and let your road be clear”
希望に満ちたクリスマスになりますように
素晴らしい年になりますように
すべての苦悩と痛みと悲しみが心から消え去り
あなたの歩む道が開けますように
“They said there’d be snow at Christmas
They said there’ll be peace on earth”
クリスマスには雪が降り
地上に平和が訪れるという
解説:
They said ~ 」の部分は、1番にも同じ詩がありますが微妙な違いが表現されています。
1番では「They said there’ll be~」
3番では「They said there’d be~になっているのは、
クリスマスの本当の意味を知らない子供たちに、大人(世間)が「これからそれを教え」、その後子供たちは「理解した」という、知る前知った後の違いを表現しています。
つまり同じ光景でも、物事を知らない時に見るのと、理解した後に見るのとでは違うということです。
グレッグ・レイクは3番ではこの部分を「there’d」と歌っています。字幕付きの動画も「there’d」なのですが、歌詞の引用元はこの部分が一部there’llとなっています。英語の歌詞は引用しているためそのままで表記しています。

 

“Hallelujah, Noel be it heaven or hell
The Christmas we get we deserve”
平和な世の中だと言えなくてもクリスマスに祝福を
それぞれにふさわしいクリスマスになるだろう

解説:
The Christmas we get we deserve」は、日頃の行いによってそれに見合うクリスマスになるという意味。

善い人には善いクリスマスが訪れ、そうでない人にはそれにふさわしいクリスマスになるということです。

 

I Believe in Father Christmas

Lyrics

They said there’ll be snow at Christmas
They said there’ll be peace on earth
But instead it just kept on raining
A veil of tears for the virgin birth
I remember one Christmas morning
A winter’s light and a distant choir
And the peal of a bell and that Christmas tree smell
And their eyes full of tinsel and fire

They sold me a dream of Christmas
They sold me a silent night
And they told me a fairy story
‘Til I believed in the Israelite
And I believed in father Christmas
I looked to the sky with excited eyes
That I woke with a yawn in the first light of dawn
And I saw him and through his disguise
I wish you a hopeful Christmas
I wish you a brave new year
All anguish, pain and sadness
Leave your heart and let your road be clear
They said there’d be snow at Christmas
They said there’ll be peace on earth
Hallelujah, Noel be it heaven or hell
The Christmas we get we deserve

WRITERS
Greg Lake, Peter John Sinfield, Serge Prokofieff

PUBLISHERS
Lyrics © MUSIC SALES CORPORATION, BMG Rights Management

 

I Believe in Father Christmasの動画を2つ紹介します

グレッグ・レイクはこの曲を「クリスマスの風習が商業化することに反対して作った曲である」と話しているとおり、オリジナルの動画にはクリスマスの雰囲気はまったくありません。それどころか戦争の場面があります。

その場面は当時のイスラエルとパレスチナの戦争です。1975年ごろなのでベトナム戦争の時期とも重なっています。悲しいかな2023年の現在でもウクライナや、またしてもイスラエル戦争が起きています…。

平和への祈りを込めた曲でもあることがわかります。

 

それでは、日本でよく聞くクリスマスソングとは一味違う歌を聴いてみてください。

▼オリジナルの動画

 

▼字幕付き。

 

 

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I Believe In Father Christmas

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▼クリスマス・スピリットが感じられる映画をこちらの記事で紹介しています。

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